Tower(3ﾍﾟｰｼﾞ)

『このあと暇な奴らサッカーやろうぜぇ。昼までまだ時間あるし、場所は緑ヶ丘でどおだ？』


『佐枝、緑ヶ丘は今改装中じゃなかったか？』


『おっと、そうだったか。すっかり忘れてたぜ。なんだよ、これから夏休み中だってのにいつまで工事してる気だ？しょうがねぇ、校庭でやろうぜ。…もちろん、小崎も来るよな？』

佐枝はニッコリしながら言った。
その笑みからは嫌味気がプンプン漂っていた。小崎とは僕のことだ。
佐枝が僕が運動オンチなのを知ってて誘ってきているのは わかりきっていた事だった。
でも断れば、また何かいじめてくるだろう。

…返せる返事は一つしかなかった。



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